【イベントレポート】スポーツが地域の未来を変える。
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更新日:3 日前
行政だからできたこと、行政だからこそ難しかったこと。佐賀県SSP構想から見えた地方創生の本質

「スポーツは、競技だけでは終わらない。」
その言葉を、改めて実感する一夜となりました。
福岡で開催されたスポーツビジネス交流会「Sports Base Fukuoka」。
今回のゲストは、佐賀県SSP推進局 SSP総括監・日野稔邦氏。
テーマは、「佐賀県はなぜスポーツを活かすのか。行政だからできたこと、そして苦難。」
スポーツ行政の最前線で挑戦を続けてきた日野氏だからこそ語れる、リアルな経験と実践が惜しみなく共有され、会場には行政関係者、経営者、スポーツ関係者など多様な参加者が集いました。
「スポーツ」を政策の中心に置くという決断
地方創生という言葉が全国で語られる中、佐賀県は全国でもいち早く「スポーツを地域戦略の中心に据える」という挑戦を始めました。
その象徴とも言えるのがSSP(SAGAスポーツピラミッド)構想です。
単なる競技力向上ではありません。
トップアスリートの育成、子どもたちのスポーツ環境づくり、健康寿命の延伸、観光振興、企業誘致、人材育成、地域ブランドの確立まで。
スポーツを一本の柱として、県全体の価値を高めていく壮大なビジョンです。
一つひとつの施策が点ではなく線となり、さらに面へと広がっていく。その設計思想こそが、佐賀県の強さであることを改めて感じました。スポーツを軸にした地域づくりは、全国でも注目を集めるテーマとなっています。
SAGAアリーナは「体育館」ではない
講演の中でも特に印象的だったのが、SAGAアリーナについてのお話です。
多くの人はアリーナをスポーツ施設として捉えます。
しかし佐賀県が目指したのは、スポーツ施設ではなく「地域のエンジン」。
スポーツ大会はもちろん、コンサートや展示会、企業イベント、国際会議など、多様な人が集まり、新たな経済活動が生まれる拠点として設計されています。
つまり、アリーナを造ることが目的ではなく、人が集まり、街が動き、経済が循環する仕組みをつくることが目的だったのです。
ハードではなく、ソフト。そして、その先にある地域経済。
この視点は、多くの自治体や企業にとっても大きな学びとなりました。
行政だからこそできること。行政だからこそ難しいこと。
今回の講演で最も価値を感じたのは、成功事例だけではなく、その裏側まで率直に語られたことでした。
行政は多くの関係者との調整が必要であり、一つの決断にも時間がかかります。
予算、議会、住民理解、前例、制度。
企業ならすぐに動けることでも、行政では簡単ではありません。
一方で、行政だからこそ10年、20年先を見据えたまちづくりができる。
教育、医療、福祉、観光、産業などを横断しながら地域全体をデザインできるのも行政ならではの役割です。
「行政は遅い」のではなく、「地域全体の未来を背負っている」。
そんな視点に触れ、参加者の多くが新しい気づきを得たようでした。
地域の未来は「共創」でつくられる
スポーツだけでは地域は変わりません。
行政だけでも変わりません。
企業だけでも変わりません。
それぞれが持つ強みを掛け合わせることで、新しい価値が生まれます。
今回の講演を通じて改めて感じたのは、「共創」という言葉の重みでした。
行政、企業、大学、スポーツ団体、地域住民。
多様なプレイヤーが同じ方向を向き、一つのビジョンを共有したとき、地域には想像以上のエネルギーが生まれます。
近年は全国でも、スポーツを軸に企業・行政・地域が連携する取り組みが広がり始めています。

Sports Base Fukuokaが生み出す価値
Sports Base Fukuokaは、単なる交流会ではありません。
スポーツをきっかけに、人と人、企業と行政、地域と未来をつなぐ「共創のプラットフォーム」です。
講演後の交流会では、登壇内容をきっかけに新たな出会いが生まれ、それぞれの立場から地域の未来について語り合う姿があちこちで見られました。
一つの講演が終わるのではなく、新しいプロジェクトが始まる。
そんな可能性を感じさせる時間でした。

最後に
地方創生に正解はありません。
しかし、佐賀県が歩んできた挑戦には、多くのヒントがあります。
スポーツは、人を集め、心を動かし、地域をつなぎ、新しい経済を生み出す力を持っています。
今回の日野稔邦氏のお話は、その可能性を理論だけでなく、実践を通して示していただいた非常に貴重な機会でした。
Sports Base Fukuokaはこれからも、スポーツを通じて地域と企業、人と人をつなぎ、新たな価値を創造する場として挑戦を続けていきます。
ご登壇いただいた日野稔邦様、ご参加いただいた皆様、そして素晴らしい機会をつくってくださったエンドライン株式会社・山本啓一社長に、心より感謝申し上げます。
次回のSports Base Fukuokaも、どうぞご期待ください。





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